ITツールやクラウドサービスが中小企業にも普及し、業務管理のデジタル化が一般的となりつつあります。
Web受発注システムによる受発注業務のデジタル化はその代表例でしょう。
受発注業務は非効率的なワークフローや、ヒューマンエラーのミスやトラブルが課題となっていたこともあり、システム化による効果を得やすい業務領域です。
とはいうものの、具体的な機能や導入効果、業務環境との相性がわからず、システム化を先送りにしてしまっている部門担当者もおられるのではないでしょうか?
この記事では、Web受発注システムについて、機能やシステムを導入すべき企業、逆に導入を思いとどまるべき企業、Web受発注システムの導入成功事例などを具体的にお伝えします。
卸売、商社、メーカー向け
クラウド販売管理 DEXTRE(デクスター)
国内取引、輸出取引を取引先ごとの価格、条件でオンライン受注。在庫、納品、請求、入金までひとつながりに管理できます。
貿易書類の発行もかんたん、多言語多通貨対応です。
主な機能 一覧 導入事例
INDEX
Web受発注システムとは?
Web受発注システムは、インターネットを通じて受発注業務を効率化、自動化するサービス全般を指します。近年、DX推進の流れを受け、卸売業をはじめBtoBの業種で導入や移行が進んでいます。
メールや電話、FAX、口頭で行われていた受発注に関するやり取りを、すべてインターネット上のシステムで完結できます。業務への主な変化、効果は次の通りです。
- 分散していた受発注データが一つのシステムでまとまり、一元管理できる
- 365日24時間いつでもWeb受注が可能。無駄な作業コスト削減、機会損失防止に効果的
- データが一本化することで、部署や業務をまたいだ口頭連絡や転記作業が不要に。ヒューマンエラーの大幅減少に寄与
- アラートや定量発注自動化など、発注ミスやトラブルを防止できる
- 書類を電子化してシステム内で保存。管理コスト削減とペーパーレス化に貢献。
ある大手システム会社が行った調査によると、システム化による労働コスト削減効果を実感した事業者は9割以上にのぼるとの結果があるように、数あるデジタル化の中でも、Web受発注システム導入は費用対効果の得やすい施策といえるでしょう。
Web受発注システムの種類、ITツール
Web受発注システムにはいくつかの種類があり、利用できる機能もさまざまです。
受発注システムと同等の機能が搭載されているITツールやクラウドサービスもあり、選定が少々難しくなっています。
これから受発注業務のシステム化を検討するのであれば、次のようなITツールから検討していくとよいでしょう。
受発注システム、受発注管理システム
受発注システムは、受発注業務に特化したシステムです。
- 取引先との受発注に関するやり取りをWeb上で24時間、リアルタイムに管理
- 短期間での導入、稼働が期待できる
- 基幹システムとの連携で柔軟なデータ活用が可能
- シンプルに受発注業務を効率化したい場合、すでに基幹システムを複数運用している場合に効果的
販売管理システム
販売管理システムは受発注を起点として、在庫管理や請求処理など販売管理の業務全般を統合できるシステムです。
- BtoB取引をWeb受発注をふくめ一つのシステムで一元管理、業務効率化に効果的
- クローズドBtoB ECで取引先ごとの価格、取引条件、提案商品でWeb受注ができる
- 業種に特化したシステムは商慣習や業務フロー、ビジネスモデルに合った運用が可能
- 受発注の効率化だけでなく、業務全体のDX実現に適したITツール
BtoB ECプラットフォーム
BtoB ECプラットフォームは、企業間取引をECサイト形式でオンライン化するツールです。
- 24時間365日取引可能な利便性を顧客に提供し、顧客満足度の向上に貢献。
- 遠方や取引先の少ない地域からの新規顧客獲得に有効。
- 手軽にWeb受発注システムを利用したい場合や、顧客との関係性強化を図りたい場合に有効。
WEB受発注システムの導入が成功しやすい例
Web受発注システムの導入効果を実感しやすく、スムーズに導入が進みやすい例について見ていきましょう。
費用対効果が比較的得やすく、システム化を前向きに検討すべき企業や部署は、次の3点のいずれかの特徴があります。
①取扱い商品の点数が膨大
扱う商品が多様化し、膨大な数のSKU(在庫管理単位)を管理しなければならない受発注業務では、受発注システムの導入メリットは大きいといえます。
例えば、アパレルや食品、電子部品などは同一商品であっても条件ごとに(サイズやカラー、セット販売、価格など)異なる取引を管理する必要があるため、どうしてもSKUが細かくなります。
WEB受発注システムでは各取引の詳細が見える化・一覧化され、最新の取引状況が正確に把握できるようになります。
また、受注の度にSKUごとの確認、引き当て作業は担当者に負荷のかかる作業であると同時に、ヒューマンエラーも起こりやすく非効率になります。システムでこういった作業を自動化できれば、業務負担は大幅に軽減されるでしょう。
SKUが多いとデータが分散し、売れ筋商品や不良在庫の特定も困難になりがちですが、システム化によってデータ活用が進み省力化も期待できます。
データレポートや需要予測の自動生成が搭載されているクラウドサービスも数多くあり、より精度の高い販売戦略やマーケティング施策の立案が可能となります。
②基幹システムを運用している企業
受発注システムの導入や定着に失敗する理由に「既存システムとうまく連携できない」ことが多くあります。
システムを導入しても、在庫管理や経理など関連する業務管理とのスムーズに連携できなければ、余計な転記、伝達の作業が生まれてしまい、システム化の効果は薄れてしまいます。
しかし、すでに基幹システム(在庫管理システム、会計ソフトなど)を運用しているのであれば、Web受発注システムとの連携について導入前に具体的に判断できます。
連携の可否は、API連携やCSV(Excel)のインポート・エクスポートのカスタマイズ性が重要ですが、実際に利用してみないと分からない点も多くあります。
Web受発注システムの無料体験やシステム連携のサポートなど、既存システムとの連携や移行を支援しているクラウドサービスを候補に選び、積極的にデモ体験や説明会を利用して比較検討すると良いでしょう。
③Web受発注システムによって新たな付加価値を創出できる
Web受発注システムはワークフローを自動化するだけではありません。
業種やビジネスモデルのニーズに合わせて、売上拡大を促進する機能が搭載されています。
例えば、Webカタログやオンライン展示会で商品を高精細ズーム機能や3DCGで表示して訴求力を高めることができます。
取引先は、実際に目の前で見るのと遜色がないクリアでリアルな商品のビジュアルを360°から詳細に確認しながら発注を検討できます。商品の魅力や技術、開発ストーリーなどを表現できれば、発注動機にもつながり、そのままWeb発注へと進んでもらえる動線にもなります。
コロナ禍以降、イベントや展示会のオンライン化が世界的に広がったこともあり、現在でもオフラインと並行してWeb受注のチャネルを構築する企業が増ています。
取引先がニーズに合った商品を見つけやすい「商品のお気に入り一覧」や「検索機能」などWeb受発注システムならでは利便性があり、売上拡大のみならず、顧客満足度向上の点からも導入効果が期待できます。
業務の自動化と効率化だけでなく、新たな販売チャネル構築や顧客との関係強化など付加価値の創出が課題となっている企業は、Web受発注システム導入の意義が大きいといえるでしょう。
Web受発注システムの導入が失敗しやすい例
受発注業務のシステム化の効果が少なく、システム化によって逆に作業増えたり滞ってしまうケースもあります。
特に、次にあげる受発注のシステム化の失敗例は珍しくありません。
事前に具体的な対策を講じるか、システム化を白紙にすることも考えるべきでしょう。
取引先がWeb受発注システムを使ってくれそうにない
Web受発注システムは取引先の利便性向上につながるものですが、必ずしも取引先の担当者が新しい発注方法を受け入れてくれるとは限りません。
電話やFAX、メールで受発注を行う企業は今も多く、とりわけ中小企業では大半を占めています。
Web受発注システムのようなITツールでの取引に対応できる担当者がいなかったり、体制が整っていない企業は少なくありません。
また、取引先が自社の基幹システムで発注書の取り込み方法が確立している場合は、発注方法を変更するシステム改修が必要になるため、事前に対応を協議しておかないとトラブルになってしまう可能性があります。
すべての取引先に新しい受発注方法に対応してもらうのは難しく、一部で従来の方法が混在するのは仕方ないともいえます。
ですが、取引先の大半が受発注方法の変更に対応できない状況では、システム化の導入効果は極めて低くなります。
受注や業務に占める割合が高い、主要な取引先が発注方法の変更に協力的であれば、導入を検討しても良いでしょう。
その際は、担当者と十分に連絡を取り合い、具体的な運用ルールやスケジュールを共有しながら導入を進めましょう。
アナログならではの付加価値を強みにしている
例えば、Web受発注システムは24時間いつでも受注できますが、システムが管理するため、締切がシビアにならざるを得ません。
しかし、対面や電話、Faxでの柔軟な対応が顧客満足度に結びついている企業もあります。
アナログならではの強みが取引先に評価されている企業は、システム導入によって効率化が進む反面で顧客からの心象が悪化し、Web発注を拒否されてしまう可能性があります。
とはいうものの、アナログならでは評価は安易に「強み」とは言えません。
「柔軟な対応」と言うと聞こえは良いですが、その裏では自社、取引先の双方で非効率的な業務フローや属人化が常態化している可能性が高いからです。
受発注システムは締日の変更や受注データや発行書類の変更もできますので、従来の強みを維持しつつ効率化を進めることが可能です。
Web受発注システムのコスト
以前は業務管理をシステム化する際、ソフトウェア開発からサーバー構築まですべて自社で担わなければならず(オンプレミス)、高額な費用が必要でした。
そのため、現在でもWeb受発注システムや販売管理システムは「コストがかかる」「高い」というイメージを持たれている方が少なくありません。
ですが今は、オンプレミスに比べ安価に利用できるクラウドサービス(SaaS)が数多く登場し、企業の規模や業種を問わず、Web受発注システムや販売管理システムの導入が現実的な選択肢となっています。
【月額20,000円~】国内外の卸取引に!クラウド販売管理システムDEXTRE
クラウド販売管理 DEXTRE(デクスター)は、低コストで導入、運用が可能なWeb受発注を備えた販売管理システムです。
Web受発注から在庫、納品、請求、入金まで事業規模を問わず、販売管理業務を効率化、自動化して一元管理できます。初期費用は0円、月額20,000円からご利用いただけます。
DEXTREの主な機能
- 受発注管理
- 商品管理
- 貿易管理
- 在庫管理
- 納品管理
- 請求管理
- 入金管理
- 売上管理
- 顧客管理
- 集計・分析
- クローズドBtoB EC
卸売や商社、メーカー、アパレル業の商習慣、商流に特化した機能が充実しており、費用対効果の高い販売管理システムのクラウド化、リプレイスをご提供できます。
- 部署単位での導入、中小企業から大企業まで対応
- 拠点でも低コストでリプレイス、導入
- 外部サービスとのAPI連携や在庫連携(Shopify、ネクストエンジン、Yoom、会計ソフト、Excelなど)
- 国内外の取引、オンラインとオフラインの受注を一元管理
専任の担当者が導入前のご相談、無料体験から導入後のサポートまで、安定した運用に向けて支援いたします。
リプレイスのデータ移行、連携についても代行サービスをご用意して、スムーズなシステムの入れ替えを実現いたします
ほかにも、DEXTREには、
- 受注データを起点に在庫、納品、請求、入金まで一元管理
- 日中英3言語23通貨で取引、画面操作
- クローズドBtoB ECから24時間365日世界中からWEB受注
- 取引先ごとの価格、掛け率、貿易条件など複数条件で取引
- 輸出に必要な貿易書類をかんたん作成
など、商社、卸売、メーカーの企業様に向けて国内外のBtoBに特化した販売管理の機能が充実しています。
DEXTREでWeb受発注のシステム化に成功した事例
DEXTREは国内外で卸売取引を展開する企業様に数多くご利用いただいており、事業の成長を支えるコアツールとして高い評価をいただいております。
DEXTRE導入の成功事例をお客様からのお声からご紹介いたします。
- さまざまなフォーマットで送られてくる発注書の取り込み・管理が煩雑
- 繁忙期の受注集計業務がリソースを圧迫
- 受発注の各ワークフローを異なるシステムで管理することによる状況確認の困難化
といった課題を抱えておられました。
DEXTREを導入いただき、顧客からの発注ルートをWebに統一することで、受注管理が大幅に効率化。受注集計もDEXTREからExcelに簡単に出力できるため、転記をはじめとする煩雑な手作業工程が大きく減少しました。
受発注状況もすべてDEXTREでリアルタイムに更新され、ネット環境さえあればどこからでも簡単にアクセス可能に。状況確認が格段に容易かつスピーディーに行えるようになり、業務管理に大きなメリットが生まれました。
コロナ禍以降、DEXTREをご利用いただいています。
小規模なチームでオリジナルのアパレルブランドを展開されていましたが、コロナ禍によって展示会を起点としたビジネスモデルの継続が困難に。
「充実したオンライン展示会機能」と「国内外の顧客とスムーズにやりとりできる機能」を軸にWeb受注ができるシステムを探されていた中、DEXTREをご利用いただくこととなりました。
立体的なデザインのアイテムも多い中、オンラインでのイメージ表現に不安を感じておられましたが、3DCGモデルを駆使したスタイリングや動画など、さまざまな展示会機能を取り入れることで、予想以上に鮮明な訴求が可能に。
取引件数、売上げともに導入前と比べて2倍以上になり、取引工程の大幅な省力化にも成功されています。