アパレルの受注生産をシステムで効率化、自動化するポイント

アパレルの受注生産をシステムで効率化、自動化するポイント

DEXTRE Merchant APIを提供しております。
ご利用をご希望の方は、APIご利用についてをご確認ください。

顧客の興味・関心が多様化する中、アパレルの受注生産での販売に注目が集まっています。

「我が社ならではの強みを活かした商品を提供したい」などの目的で、受注生産をお考えの企業も多いのではないでしょうか?

 

この記事では、アパレルの受注生産について解説します。
業務の進め方や販売活動で実施するポイント、受注生産に対応したおすすめのシステムを紹介します。

 

また受注生産は、万能ではありません。実施するメリットやデメリット、受注生産に適した商品についても解説します。
この記事を、顧客にフィットする商品の提供、そして貴社の売上や評価向上にお役立てください。

 

卸売、商社、メーカー向け
クラウド販売管理 DEXTRE(デクスター)

国内取引、輸出取引を取引先ごとの価格、条件でオンライン受注。在庫、納品、請求、入金までひとつながりに管理できます。
貿易書類の発行もかんたん、多言語多通貨対応です。
主な機能 一覧  導入事例

アパレルの受注生産とはどのような方法か?

アパレルの受注生産とは、注文を受けてから商品を作り始める生産形態

アパレルの受注生産とは、注文を受けてから商品を作り始める生産形態です。

 

注文の時点では商品は完成しておらず、注文を受けてから製造が始まり、納品までしばらく待つ必要があります。一方で注文数の多少にかかわらず、在庫を持たず、無駄なく必要な数量を製造できることが強みです。

 

受注生産はアパレル業界において、顧客の要求にこたえる選択肢の一つとなっています。

 

アパレルの受注生産が注目される2つの理由

アパレルの受注生産は、2つの理由で注目されています。

 

1つ目は顧客の需要を満たしつつ、在庫を抑制しSDGsへの対応を行えることです。

受注した数だけ製造する受注生産は、原則として商品の売れ残りが発生しません。一方で、受注前に生産し在庫を持つ見込み生産は、一定数の売れ残りが避けられません。

 

株式会社矢野経済研究所は2023年3月に公表した環境省 令和4年度循環型ファッションの推進方策に関する調査業務-マテリアルフロー-において、2022年における国内衣類の売れ残り商品の廃棄率を示しています。

 

アパレル企業の平均売れ残り率は、29.6%にのぼります。また、売れ残った製品のうち0.8%は廃棄、1.1%は焼却処分されています。
受注生産なら商品の売れ残りや廃棄を原則としてなくせるため、SDGs対応に貢献できます。

 

もう1つは、顧客の細かい要望に対応できる点です。

 

見込み生産の場合、製造した時点では購入が確約されていません。需要予測を立て、売れそうな商品を多く製造することになりますから、なかなか「1点もの」など少量を製造することが難しいです。

 

注文の時点で購入契約が成立してから生産する受注生産なら、色やデザインなど顧客の細かな要望を反映し、少量生産にも対応しやすくなります。

 

アパレルで受注生産を行うには?

アパレルでの受注生産のやり方は、受注は自社で行い、製造は協力会社が持つ工場に委託することが多くあります。新たな商品の受注生産は、すでに取引のある協力会社がある場合には、その会社に委託できるかどうか相談することになるでしょう。

 

初めて受注生産の商品を扱うなど、生産を委託する協力会社が無い場合は、自社で工場を探さなければなりません。生地やボタンなど副資材を扱う企業に問い合わせる、Webで探す、縫製工場のマッチングサイトを使うなどの方法があります。

 

アパレルが受注生産を行う4つのメリット

アパレル企業が受注生産に取り組むことで、4つのメリットを得られます。

 

①品切れしにくく、顧客のニーズを満たせる

受注生産なら、品切れで商品を提供できないリスクを下げられます。材料が手元にあれば、注文を受けて商品を製造し、顧客の手元に届けることができます。

 

受注生産は、受注前に多種多様なサイズやカラー、デザインの商品を作っておく必要がありません。注文を受けてから材料を確保して作り始められるため、顧客の細かい要求にも対応できます。

顧客が欲しい商品を提供できることは、受注生産ならではのメリットに挙げられます。

 

このような特徴がある受注生産は、顧客に良いイメージを持たれています。

株式会社ノーマリズムは2023年12月8日にアパレルOEM検索において、受注生産のアパレル製品をどう思いますか?」のアンケート調査を行った結果を公表しました。

全国の20代~50代の男女を対象としたこの調査では、アパレル製品の受注生産について、全体の73%が良い印象を持つという結果が得られています。

 

②過剰な在庫の処分に悩む必要が無い

受注生産なら、商品の在庫が発生しません。受注した後で製造を始められるからです。

顧客のニーズが無い商品を作ってしまう、商品を作り過ぎてしまうなどの理由で、商品が余り、過剰在庫を抱えてしまうことはありません。

 

商品の在庫が発生しなければ、在庫の管理や処分のコストもかかりません。商品の廃棄ロスも防げるため、SDGsで掲げられている目標の一つ「つくる責任、つかう責任」にも対応できます。

 

③適切な利益率を確保できる

適切な利益率を確保できることも、受注生産がもたらすメリットに挙げられます。

 

注文受付期間内なら、顧客の申し込み時期を問わず「定価」で販売できることが理由です。原価に適切な利益を加えて販売できるため、収益性の高い商品となるでしょう。

 

④安定した生産スケジュールを設定できる

受注生産は、安定した生産スケジュールを設定できることもメリットに挙げられます。

 

注文が殺到したとしても、予め納期を自社で決められるならば、リソースを圧迫せずに製造できます。製造に携わる従業員の数や工場の製造能力を踏まえた生産計画に沿った納期を、受注前にコストへ提示することが可能です。

 

受注生産でまとまった注文が入れば、数ヶ月以上にわたる製造スケジュールが確定します。

工場で働く従業員の雇用も保障できるでしょう。販売者側で納期を設定でき、安定した工場の稼働を実現できることは、受注生産ならではのメリットに挙げられます。

 

アパレルで受注生産を行う2つのデメリット

アパレルで受注生産を行うことには、デメリットもあります。

それぞれのデメリットを確認し、貴社で受注生産に取り組むか否かを決める参考にしてください。

 

①顧客に対して迅速に商品を提供できない

受注生産では、注文から手元に届くまでのタイムラグがどうしても発生します。

「購入したお気に入りの服は早く届いてほしい。すぐ着ていきたい」というニーズには対応できません。

 

納期が長くなる受注生産は、顧客に対して迅速な商品の提供ができない方法ですから、「すぐに手に入らないなら、購入しない」など、機会損失を招く可能性があります。

 

②単価が高額となりがち

受注生産は少量生産、またはオーダーメイドの商品が大半です。

 

同じ商品を大量生産する見込み生産と比べて、どうしても価格は高くなりがちです。顧客がバーゲンやセールを狙い、安く購入する販売方法も取りにくいため、購入をためらうケースも想定されます。

 

アパレルの受注生産に向く商品はなにか?

アパレルの受注生産は、商品が届くまで待つ時間をかけても入手したい商品に向きます。

 

限定商品やオーダーメイドなどニッチな需要を満たす商品、受注生産であれば黒字が見込める商品などが受注生産に向いています。

受注生産を効果的にPR、訴求できれば、ブランドや商品の希少性を高めることにもつながるでしょう。

 

一方で、ベーシックなニーズにこたえる商品など、大量生産が前提となる商品には適していません。

こうした商品は店頭やECサイトで購入でき、納品までが短いため、顧客はストレスなく手に入れられます。こうした商品は、大量生産で在庫を持つ見込み生産が向いています。

 

アパレルの受注生産を成功させる4つのポイント

アパレルの受注生産を成功させるためには、4つのポイントを押さえて進めることが重要です。受注生産をスムーズな業務で実施し、業績アップにつなげましょう。

 

①ターゲット層に刺さる商品を企画する

受注生産を行う商品は、付加価値の高い商品であることが求められます。

 

販売数は少量でも、ターゲット層のニーズや感性をとらえた商品を企画することが重要です。この要件を満たしている商品なら、高価格帯での販売であっても好調な売れ行きが期待できます。

 

②高い品質の商品を製造できる工場と契約する

顧客にとって「特別なもの」となることの多い受注生産の商品は、高い品質の確保が求められます。コストも重要ですが、コストダウンを重視したために品質を下げると、顧客はがっかりしてしまいます。

 

製造先の協力会社や縫製工場との契約では、貴社が求める品質の製品を製造できるか丁寧にチェックしましょう。

 

得意なジャンルや対応可能な生地の種類、品質管理体制の確認は、ぜひ行っておきたい項目です。また、公式サイトや打ち合わせなどから、代表者の考えやものづくりに対する姿勢を知っておくことも有効です。

 

③工場や顧客とのコミュニケーションを密に行う

受注生産で希望どおりの商品を製造・入荷するためには、縫製工場とのコミュニケーションを密に行うことが重要です。

 

要件を早めに確定したうえで、工場へ明確に具体的に伝えましょう。

サンプルが届いたら、早めの確認とフィードバックも行いましょう。必要に応じて工場を訪問し、現物を確認しながら打ち合わせを行うこともご検討ください。

 

顧客との適切なコミュニケーションは、受注生産での商品販売の成否を分ける重要なポイントです。

 

納期が長くなる受注生産の商品は、「受注したら、商品を納品・出荷するまで放置」という対応は、顧客を不安にさせます。

 

製造状況や納品までのスケジュールは可能な範囲で、積極的に顧客に対して開示しましょう。顧客と密にコミュニケーションを取ることで貴社への安心感だけでなく、商品が届くまでの「ワクワク感」も提供できます。

 

④システムで業務を効率化、自動化する

アパレルの受注生産では、顧客から多種多様な内容の注文が寄せられます。

すべての顧客に対して誤りなく商品を届け、決済を完了しなければなりません。手作業やExcelでは、受注生産の処理作業が煩雑となり、ミスやトラブルが続出しかねません。

 

受注生産を滞りなく進めるためには、システムを活用した業務の効率化、自動化が有効です。

 

システムを導入する際には、特定のベンダーの製品で揃える必要はありません。

APIやハイパーオートメーションシステムなどを活用すれば、異なるシステム間の連携が可能になります。販売管理や生産管理、請求管理など業務ごとに適切なシステムを選び、連携することをおすすめします。

 

アパレルの受注生産を支える4つのシステム

アパレルの受注生産は、さまざまな業務管理システムが関連します。代表的な4つのシステムを紹介します。

 

販売管理システム

販売管理システムは、受注から納品、請求、入金まで、商品販売に関する一連のプロセスを管理するシステムです。

 

商品の出荷は、販売管理システムに登録された受注データをもとに行なわれます。顧客からの注文を受け付けるとともに、「注文がいま、どのような状態になっているか」を把握する上で要となるシステムです。

 

在庫管理機能のある販売管理システムでは、「在庫が0でも受注する」といった受注生産に対応した機能が搭載されているものもあります。

 

受注データを集計、分析する機能があれば、受注状況から今後の販売戦略を検討するツールとしても活用できます。

販売管理システム

関連記事:中小企業が販売管理システムを選ぶ3つのポイント【成功事例とその理由】

 

生産管理システム

SPA(製造小売業)などでは、生産管理システムの活用も求められます。

 

生産管理システムは材料の調達や縫製工場の選定、コストの算定、製造の進捗状況や品質の管理など、商品が生産されるまでの一連のプロセスを管理します。

品質の高い商品を期日までに納品するうえで、欠かせないシステムです。

 

請求管理システム

請求管理システムは、顧客への請求業務を管理するシステムです。

 

請求内容の確定から請求書の作成、入金確認と消込、会計システムとの連携など、請求業務に関する一連の機能を備えています。

 

請求管理機能は多くの販売管理システムに含まれていますが、請求管理専用のシステムを用いることもできます。例えば、販売管理システムを導入し、請求業務は全社共通の請求管理システムを使うことも可能です。

 

入金管理システム

入金管理システムは顧客からの入金状況を管理し、入金後の消込作業を行うシステムです。

 

支払条件や入金予定日、入金履歴をいつでも確認できます。

顧客から入金があれば金融機関から自動でデータを取得し、請求情報と照合します。請求どおりの入金があれば、正しく入金されたものとして消し込みます。仕訳データの作成も可能です。

 

入金管理も、多くの販売管理システムや請求管理システムに含まれている機能ですが、社内で統一した入金管理専用システムを導入することも可能です。

 

受注生産でのWeb受注に対応した「クラウド販売管理DEXTRE」

クラウド販売管理DEXTRE(デクスター)は国内外の卸取引、輸出取引を一元管理できる販売管理システムです

 

受注生産に関連した在庫管理、受注管理の業務を効率化するならクラウド販売管理 DEXTRE(デクスター)の活用がおすすめです。

 

DEXTREはクローズドBtoB ECでのオンライン受注から在庫、請求、納品、入金の管理まで販売に関する一連の流れを一元管理できる販売管理システムです。

 

在庫数量が0でもWeb受注するなど受注生産に対応した機能も搭載しているほか、委託販売や消化仕入れにも対応しています。

DEXTRE Merchant APIは、APIを用いてDEXTREと他システムを連携できます。

生産管理システムともAPI連携でのデータ活用によって、業務全体を効率化、自動化することが可能です。

 

DEXTREの導入事例

 

ほかにも、DEXTREには、

  • 受注データを起点に在庫、納品、請求、入金まで一元管理
  • 日中英3言語23通貨で取引、画面操作
  • クローズドBtoB ECから24時間365日世界中からWEB受注
  • 取引先ごとの価格、掛け率、貿易条件など複数条件で取引
  • 輸出に必要な貿易書類をかんたん作成

など、商社、卸売、メーカーの企業様に向けて国内外のBtoBに特化した販売管理の機能が充実しています。

DEXTREは月額20,000円~、初期費用は0円で導入できます。
30日間の無料体験全ての機能をお使いいただけます。
DEXTRE Merchant APIを提供しております。
ご利用をご希望の方は、APIご利用についてをご確認ください。

 

卸取引の受発注から
入金までクラウドで一つに

30日間すべての機能をお試しください

無料で試してみる
IT導入補助金について
資料請求・お問い合わせ

DEXTREは、IT導入補助金をご活用いただけます。

DEXTRE(デクスター)は企業間取引のデジタル化を推進することを目的とした「IT導入補助金2025 インボイス枠(インボイス対応類型)」の対象ツールに認定されました。