業務改善とは?フレームワークや具体例、失敗しない進め方と対策を解説

業務改善とは?フレームワークや具体例、失敗しない進め方と対策を解説

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日々の業務において、「業務改善」というキーワードを耳にする方も多いのではないでしょうか。業務改善の適切な実施が業績アップにつながり、従業員や顧客の満足度を上げることも可能です。

この記事は、業務改善をテーマにした内容です。日々の業務に課題を感じている方や、業務改善の取り組みを本格的に進めたいとお考えの方は、ぜひご一読ください。

 

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業務改善とはなにか?

業務改善は生産性や品質の向上、コスト削減を目指して、業務の内容やフローの「ムリ・ムダ・ムラ」を解消する取り組みです。新しいシステムの導入によるサービス改善は、代表的な例です。

 

小さな業務改善ならば、担当者レベルで今日からでも始めることができ、成果を実感することが可能です。

 

業務改善の具体例

業務改善はすでに多くの企業で取り組まれ、成果をあげています。以下はその一例です。

 

  • 業務のオンライン化
    • 給付申請の行政手続きをオンラインで受け付けデータで処理を行うことで、1件当たり3分の時間短縮を実現(6,000件では300時間の短縮)
  • 情報共有ツールの導入
    • 職員の情報共有にビジネスチャットを導入。ペーパーレス化や押印の省略などを実現
    • SNSアプリを活用して、園児の保護者に保育の様子などを知らせることが可能になった
  • 業務システムの導入
    • 小売業でPOSレジを導入し、業務負担の削減と売れ筋商品の把握を行えるようになった
    • 顧客管理システムの導入により、顧客管理作業の効率が約2.5倍、顧客情報管理担当者のとりまとめ作業時間が月2.5時間程度削減
  • 環境改善の実施
    • 3S(整理・整頓・清掃)の実施により、書類の紛失や提出期限を過ぎる事態を防げるようになった

 

業務改善の切り口は、多種多様です。貴社が課題と感じている非効率な社内業務があれば、それが業務改善の入り口となります。

 

業務改善と業務改革、業務効率化、DXとの違い

より良い業務を進める手法には業務改善以外にも、「業務改革」「業務効率化」「DX(Digital Transformation、デジタル・トランスフォーメーション)」などがあります。

業務改善とどのような相違点があるか、以下の表にまとめました。

 

業務改善との違い
業務改革
  • 「業務改革」とは?
    業務改革は現行の制度や業務プロセスにこだわらず、業務の仕組みやプロセス、組織などを根本的に見直したうえで再構築する。全社を挙げた取り組みとなる場合も多い

 

  • 業務改善との違い
    現行の制度や業務プロセスを前提として、より効率的で質の高い業務を行えるよう改善する取り組み。部門や担当者レベルでも行える
業務効率化
  • 「業務効率化」とは?
    業務効率化はもっぱら業務の量や時間にフォーカスし、少ない労力ですばやく成果をあげるよう取り組む

 

  • 業務改善との違い
    業務改善は業務の質にフォーカスし、より良い成果や価値の向上を目指して取り組む
DX
  • 「DX」とは?
    DXはデジタル技術を活用し、社内の変革を図る取り組み

 

  • 業務改善との違い
    業務改善はデジタル技術の活用や変革を必須としない。現状と比べて良い成果をあげることが目的

 

業務改善で得られる3つのメリット

業務改善の実現により、貴社はさまざまなメリットを得られます。ここでは代表的な3つのメリットを解説します。

 

コストの削減

コストの削減は、業務改善の代表的なメリットです。

例えば残業が必須であった業務を定時までに終わるよう改善できれば、残業代を大幅に削減できます。
夜遅くまで従業員がオフィスで働くための照明や冷暖房に使う電気代も抑えられます。

 

同じ業務をより少ない人数で行えるようになる業務改善もあります。

これまでは20名が必要であった業務を10名で対応できるように改善されたケースでは、作業負担や人件費はもちろん、オフィスの賃料や水道光熱費の削減といった成果も得られます。

 

生産性の向上と競争力の強化

同じ時間でより多くの商品を生産できる、またはより多くの処理を行えるなど業務のスピードアップも、業務改善の成果に挙げられます。

下記のように、自社の競争力強化につながることもメリットといえるでしょう。

 

  • 1時間あたり、1日あたりの生産量が増え、市場により多くの商品を供給できる
  • 商品1点あたりの製造コストが下がり、より安価に顧客に提供できる

 

充実したワークライフバランスの実現

業務改善は、従業員の充実したワークライフバランスの実現にも後押しします。

従業員が無理をせずに働けることは大きなメリットです。残業時間を削減できれば、その分の時間を従業員が有効活用でき、充実したプライベートを過ごしてもらうことができます。

 

業務改善によって、従業員が心身ともに健全で満足度の高い状態で業務にあたることが可能になります。

 

疲労による能率低下を防げるメリットも見逃せません。

高いパフォーマンスを発揮できれば仕事が短時間で終わり、作業や時間のコスト削減と高い品質を両立できます。そして、プライベートの時間が確保できる企業としての評価も高まる好循環を生み出すことも可能です。

 

業務改善の基本的な考え方

業務改善の方法は1つではなく、さまざまな考え方やフレームワーク、システムの活用により実現可能です。

業務改善を実現できる、さまざまなアプローチをこれからご紹介します。貴社にマッチする方法を業務改善の計画に役立ててください。

業務改善は、これまでと異なる新しい考え方や視点をもって進めることが重要です。代表的な考え方は、下記のとおりです。

 

  • 不要な業務を取りやめる
  • 作業を簡略化して、無駄な手順を省く
  • 作業を標準化して、誰でも行えるようにする(マニュアルを作成する)
  • 適切な担当者に変更する
  • 作業を自動化する
  • 電子化など、IT技術を活用する
  • 集中処理を行い、トータルのコスト(人、時間、費用)を下げる
  • 外部にアウトソーシングする

 

業務改善に使われるフレームワーク

業務改善には、さまざまなフレームワークも使われます。代表的なフレームワークを表でまとめました。

 

フレームワーク概要
BPMN

 

Business Process Model and Notationの略。ビジネス・プロセス・モデリング表記と訳される。

業務プロセスを記号などを用いたモデル図として可視化する。ひと目で業務の流れを理解でき、改善点の把握に役立つ。

ECRS
(イクルス)
Eliminate(排除)、Combine(結合)、Rearrange(交換)、Simplify(簡素化)の頭文字。

「排除」「統合」「入れ替えと代替」「簡素化」という、4つの視点で業務改善を考える。この順序で進めることで、業務改善などの効果を上げやすくなる。

KPT施策の結果を分析するフレームワーク。

継続する「Keep」、問題や課題を示す「Problem」、新たに試す「Try」の頭文字を取ったもの。

PDCAサイクルPlan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字。

業務改善を継続的に行うフレームワーク。「計画」「実行」「検証・評価」「改善」のサイクルを繰り返すことで、品質の向上を実現できる。

QCD製造業務における重要な3つの要素となる「品質(Quality)」「コスト(Cost)」「納期(Delivery)」の頭文字を合わせた用語。
バリューチェーン分析自社の強みや課題を可視化する。

製造から保守までの一連の業務プロセスを機能ごとに分類して、自社のバリューチェーンやコストを分析する。

ロジックツリー
課題を要素分解して枝分かれさせ、原因や解決策を論理的に掘り下げる手法。

 

業務改善に使われるシステム

業務改善には、さまざまなシステムもよく使われます。以下はその一例です。

 

  • Excel
  • ワークフロー
  • ビジネスチャット
  • グループウェア
  • SaaS(クラウドで提供されるSFAやMAなど)
  • RPA
  • IoT
  • 生成AI(ChatGPTなど)

 

システムの導入は業務改善の後押しとなりますが、導入すれば必ず業務改善を実現できるとは限りません。改善すべき業務の課題や目的にあわせて、適切なシステムを選ぶことが重要です。

 

 

業務改善の進め方、プロセス

業務改善はステップを踏んで進めることがで継続的な効果につながります。以下の6つのステップを参考に、業務改善のプロセスを進めるとよいでしょう。

 

概要
Step.1
ヒアリング
さまざまな階層、さまざまな部署の人に対してヒアリングを行う。

多くの従業員から信頼される人や中立を保てる立場の人がヒアリングすると良い。

Step.2
業務の棚卸しと可視化
現状の課題や問題点の把握を行う。

どのような業務があり、担当者は誰か、どの程度の時間やリソースを割いているか洗い出す。イレギュラーな業務や業務間の関係も確認する。

Step.3
課題の整理と優先順位づけ
可視化された業務をもとに、業務の課題を整理する。

課題を一度に解決することが難しい場合は、優先順位をつける。

Step.4
改善計画や進め方の決定
いつまでに、どのような方法で進めるか計画を立てる。進め方も決定する。
Step.5
計画の実行
立案した計画を実行する。
Step.6
評価、振り返り
成否に関わらず、結果を評価する。必要に応じて、業務改善のプロセスを見直す。

 

業務改善を成功させる6つのポイント

業務改善は企業を良い方向に進める取り組みですが、どのような方法で実行しても成功が約束されているわけではありません。

業務改善を成功させるためには、6つのポイントを、順に確認していきましょう。

 

①従業員、組織ともにメリットがあることを丁寧に伝える

業務改善に取り組む前に、従業員と組織それぞれにどのようなメリットが得られるか洗い出し、従業員と組織の両方にどのようなメリットや効果があるのか丁寧に伝えます。

 

現状を変えるには、当事者に何らかのインセンティブが無いと積極的に取り組むモチベーションを持ちにくいものです。

従業員にメリットが無いと感じる業務改善には協力を渋る人は多いでしょう。組織にメリットが無ければ、そもそも業務改善の話が出てきません。

 

当事者に「業務改善すれば良い結果が得られる」と思ってもらえるよう業務改善のメリットを共有し、社内の協力を広く集めましょう。

 

②優先順位をつけ、時間をかけて段階的に進める

取り組みやすい内容を先に進める、部門を限定して業務改善を進めるなどは代表的な例です。

 

業務改善を行うと何らかの課題が出ますが、長期的な視点を持って段階的に進めることで早期に課題を解決でき、より良い業務改善を実現しやすくなります。

 

以下のようなケースにも、業務改善を段階的に進める方法がおすすめです。

 

  • 社内のリソース(ヒト・モノ・カネ)に限りがある中小企業で、すべての業務改善を一度に進めることができない
  • 業務改善への協力が得にくい部署である
  • 上司が前例主義(前例を気にする、前例の無い取り組みを避ける、など)

 

一つの部門で始めた業務改善で成功した実績をもとに、他の部署や業務に展開する方法も有効です。

 

③さまざまな立場の方からヒアリングする

業務改善に対して立場や状況の違いにより、多種多様な意見が寄せられます。賛成と反対それぞれの意見が出されることも多いでしょう。

 

このため業務改善を計画する早い段階で、経営者や管理職、現場で働く従業員など業務に関連するさまざまな立場の人にヒアリングすることをおすすめします。

 

社内の多くの方が信頼する人を聞き手にすると、意見をスムーズに集めやすくなります。

 

④専門家のアドバイスを活用する

コンサルティング会社など外部の専門家によるアドバイスを受けて業務改善を進めることもおすすめです。

 

日常的に企業の業務課題を知る機会があり、さまざまな企業の業務改善を支援した経験があるコンサルティング会社のノウハウは、自社にとっても有用であることが少なくありません。

 

専門家のアドバイスを得る、または専門家と協力することで、客観的に課題や業務フローを分析できたり、新たな知見を取り入れた業務改善が期待できます。

 

⑤予算を早めに確保する

機器やSaaSの導入など業務改善に何らかの費用を要する場合があります。

できるだけ早い段階で必要な項目や金額をチェックし、予算を確保しておくとよいでしょう。

 

予算の確保に時間がかかるようであれば、費用をかけずにできる業務改善を先行して実施し、並行して費用を要する業務改善の方法を検討することもおすすめです。

 

⑥成否に関わらず、業務改善をブラッシュアップする

業務改善は新しい取り組みですから、未知の事態に遭遇しやすいものです。

 

初回の取り組みで、業務改善が意図した通りに進むことはなかなかありません。しかし、課題が発生したからといって失敗とみなすことはおすすめできません。

「業務改善の成功には課題の克服がつきもの」と考え、トライアンドエラーで進めましょう。

 

成功した業務改善も何らかの課題が出るケースは多いでしょう。より良い業務フローに向けて、継続的な改善ができるルールやマニュアルなど体制づくりが、先述した業務改善のメリットを最大化することにつながります。

 

業務改善に抵抗されたらどうすればいい?

業務改善は部署や担当者にとって良いことのはずですが、実際にはさまざまな抵抗が生じることも少なくありません。

 

業務改善への抵抗には理由があります。適切にコミュニケーションをとることで、社内の納得と協力のもと業務改善が進められるでしょう。

ここからは業務改善の取り組みに抵抗された際の打開策を3つ紹介します。

 

抵抗する理由を丁寧にヒアリングする

まずは抵抗する人それぞれに、業務改善の取り組みになぜ抵抗するのか丁寧なヒアリングを行いましょう。聞き取った内容は、計画中の業務改善に問題があった場合に修正できるきっかけにもなります。

 

何らかの形で説得を試みるとしても、その前段階として抵抗する人の考えを聞き、理解することは必須です。

「自分の意見を聞いてもらっている」という実感があってこそ他者の意見を受け入れる準備ができます。なぜ抵抗しているのか耳を傾ける姿勢がないまま業務改善の協力を求めても、受け入れてもらえる可能性は低いことに留意してください。

 

「実は今のやり方よりも簡単、時短」であることを伝える

「新しいことを覚えたり、業務の進め方を変えるのは面倒くさい。今のままが良い」

業務改善に抵抗する人のなかには、このような考えを持つ人もいるかもしれません。

 

こうしたケースには、「新しい方法は今よりも簡単で短時間で行える」メリットを知ってもらう方法が有効です。マンツーマンや少人数での研修や勉強会など手厚いサポートがあれば、より短い時間で新しい業務に慣れ、楽に仕事を進められるでしょう。

 

面倒くささを嫌う人に対して有効なアプローチです。

 

従業員の不安を解消できるよう説明する

業務改善を提言すると、次のような不安を持つ従業員もいるかもしれません。

 

  • 新しいことを習得するのが苦手、新しい業務のやり方に慣れるだろうか?
  • これまでのノウハウが業務改善をしたら活かせない。自分の仕事がなくなるのだろうか?
  • 業務改善でトラブルが続出し、業務が混乱しないだろうか?

 

いずれももっともな不安や疑問です。

業務改善を成功させるためには、上記の課題をすべてクリアしなければなりません。

 

業務内容が変わってもスムーズに進めるよう支援すること、従業員が身に付けたノウハウを活かせる業務を見つけること、雇用を守ること、万全の準備を行って業務改善を進めることなど、従業員の不安や疑問に向き合い、具体的な説明を行いましょう。

 

業務改善で「負担の軽減」と「業務の効率化」を実現できる

課題や問題点をとらえた業務改善は、従業員の負担を軽減しながらより良い業務を進めることができます。生産性や商品・サービスの品質が向上することで、従業員や顧客の満足度も上げられるでしょう。

 

業務改善の成功には、従業員の納得や協力が欠かせません。従業員や顧客から丁寧に聞き取り、メリットを十分に伝えたうえで、課題に合った適切な改善方法を実行しましょう。

 

必要に応じて、SaaSなど業務管理システムの活用もご検討ください。

 

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