2024年2月16日(金)より、IT導入補助金2024の交付申請募集が始まりました。
IT導入補助金は比較的採択率が高く、IT導入支援事業者によるサポートなど手厚い支援も受けられる「利用しやすい補助金制度」として知られています。
とはいうものの
「何から始めれば良いのかわからない…」
「ダウンロードした資料は放置したまま…」
という方も多くおられるのではないでしょうか。
この記事では、そんなお悩みを解決するためIT導入補助金の申請から交付までの流れと採択率を上げるポイントを分かりやすく、具体的に解説しています。ぜひ最後までご覧ください。
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INDEX
IT導入補助金2024とは?
IT導入補助金とは、主に中小企業や小規模事業者を対象に、経営上のさまざまな課題を解決するためのITツールの導入を支援する補助金制度です。
経済産業省監督のもと、2017年より継続して行われている制度で、導入を支援するITツールを分類して複数の補助枠が設けられます。
IT導入補助金2024では次の5枠が設けられています。
- 通常枠
- インボイス枠(インボイス対応類型)
- インボイス枠(電子取引類型)
- セキュリティ対策推進枠
- 複数社連携IT導入枠
IT導入補助金2024について補助枠の詳しい内容や補助率、補助額などを下記の記事でくわしく解説しています。
申請前の準備
申請前に
- IT導入補助金2024の申請スケジュールの確認
- 導入するITツールの選定
- IT導入支援事業者の選定
を済ませておくと、後の手続きをスムーズに進められます。
【申請前に】IT導入補助金2024の申請スケジュールを確認する
IT導入補助金を申請するにあたって、まずは申請スケジュールの締切日がいつかを確認することが重要です。
申請スケジュールは事業スケジュール | IT導入補助金2024 で補助枠ごとの交付申請期間が公開されています。
現在時点で、「通常枠」「インボイス枠(電子取引類型)」「セキュリティ対策推進枠」は3次締切まで、「インボイス枠(インボイス対応類型)」は5次締切まで、「複数社連携IT導入枠」は2次締切まで申請スケジュールが発表されています。
申請期間は例年追加されて、年度を通して複数回設けられています。
IT導入補助金2023では「通常枠」「セキュリティ対策推進枠」が10次締切まで、「デジタル化基盤導入枠」が17次締切まで設けられました。
もし不採択になったら?
一度不採択になっても、同じ年度内であれば採択されるまで何度でも申請できます。なるべく早い段階から取り組んだ方が、より多くのチャンスがあります。
採択されたら、次はいつ申請できる?
一度採択されたら、同じ補助枠であれば、交付決定日から12ヵ月以上経過すれば申請可能になります。(採択日ではないので注意!)
別の補助枠なら同じ年度内でも申請できます。
二度目の申請の場合は、交付規程や公募要領、手続き、補助される対象などに変更がないかチェックしましょう。
また、1回目と同じ補助枠であったり、同じ機能のITツールでの申請は減点対象となる場合があります。必要となる目標値が高くなる場合もありますので、再びITツールを導入する目的や効果をじゅうぶんに検討した上で申請することが重要です。
【申請前に】IT導入支援事業者を選ぶ
IT導入支援事業者とは、IT導入補助金2024を申請するにあたってITツールの説明や適切なツールの提案、導入のサポート、補助金の交付申請のサポートなどを担当するITベンダー、サービス事業者です。
ITツール・IT導入支援事業者検索で対応希望エリアや補助枠、予算などからIT導入支援事業者を探すことができます。
IT導入補助金の申請を進めるにあたって、IT導入支援事業者とパートナーシップを結ぶ必要があります。
IT導入補助金制度の対象となっているITツールを取り扱っている事業者は、IT導入支援事業者として登録しているケースが多いので、導入したいITツールがすでに決まっている場合は相談してみるとよいでしょう。
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【申請前に】ITツールを選ぶ
IT導入補助金2024の対象となるITツールは、事前に事務局による審査を通過したITツールのみになります。どんなツールが対象になっているかは、ITツール・IT導入支援事業者検索から検索できます。
導入したいITツールが決まっていない場合は、「みらデジ経営チェック」で経営課題を洗い出すことから始めましょう(後述します)。
IT導入支援事業者として登録しているITベンダー、サービス事業者と取引や利用実績などがある場合は、相談してみるのも一手です。
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IT導入補助金2024の申請手続きの流れ
では、IT導入補助金2024の申請から交付までの流れを、
- 申請前
- 申請
- 交付決定後
の3フローに分けて解説していきます。(上図の②~⑨を11の手続きに分けて解説しています)
※申請までの詳細なフローは交付申請の手引き(PDF)で確認できます。
1.gBizIDプライムアカウントの取得(申請前)
申請にあたって、gBizIDプライムアカウントを取得する必要があります。
gBizIDとは法人、個人事業主向けにスムーズな行政手続きをサポートする共通認証システムです。
1つののIDとパスワードでさまざまな行政サービスにログインすることができます。
gBizIDには「gBizIDプライム」「gBizIDメンバー」「gBizIDエントリー」の3種類がありますが、IT導入補助金2024の申請にはgBizIDプライムの取得が必要です。
gBizIDプライムの申請には、法人・個人事業主ともに利用可能な「書類郵送申請」と、個人事業主のみ利用可能な「オンライン申請」の2種類があります。
オンライン申請は即時発行が可能ですが、書類郵送申請は発行までに概ね2週間ほどかかるため、余裕をもって取得しておくようにしましょう。
2.SECURITY ACTIONの実施(申請前)
SECURITY ACTIONとは、情報セキュリティ対策に積極的に取り組むことを企業が自己宣言する制度です。
IT導入補助金2024の申請には、SECURITY ACTIONの宣言を完了することで得られる自己宣言IDの入力が必須となります。
宣言する内容によって「一つ星」と「二つ星」の2種類があります。
一つ星、二つ星、どちらで宣言しても問題ありませんが、「セキュリティ対策推進枠」で申請する場合は二つ星宣言が加点項目になります。(加点項目について後述します)
3.みらデジ経営チェック(申請前)
取得したgBizIDで「みらデジ」の新規利用者登録を済ませ、事業者マイページよりみらデジ経営チェックを行いましょう。
みらデジ経営チェックは中小企業、小規模事業者向けの経営診断サービスです。
5ステップの質問に答えることで、自社の経営状況の客観的な評価や、デジタル化に向けた具体的なアドバイス等を受けることができます。
みらデジ経営チェックの実施は「通常枠」の申請では必須項目に、それ以外の補助枠での申請では加点項目になります。すでに導入したいITツールが決まっている場合でも必ず済ませておくようにしましょう。
4.必要書類の準備(申請前)
申請に必要となる書類を準備します。法人か個人事業主かによって、用意する書類が異なります。
法人の場合
1.履歴事項全部証明書
法務局に登録されている会社の情報を証明する書類です。登記簿謄本とも呼びます。
交付申請日より3か月以内に発行されたものが必要です。
2.法人税の納税証明書
法人税の納税証明書は「その1~その6」までありますが、「その1(納税額等証明用)」または「その2(所得金額用)」が必要です。
税務署の窓口で発行された、直近分のものである必要があります。
個人事業主の場合
1.運転免許証または運転経歴証明書、または住民票
運転免許証は交付申請日が有効期限内であること、住民票は交付申請日より3か月以内に発行されていることが必須です。
2.所得税の納税証明書
法人と同じく、「その1(納税額等証明書)」もしくは「その2(所得金額用)」が必要です。
税務署の窓口で発行された、直近分のものである必要があります。
3.所得税確定申告書B
税務署で確定申告書を受領した日付の受け取り印が押された書類です。
e-Taxを利用した場合は、e-Taxから電子申請等証明書の交付を請求することで、所得税確定申告書Bとして利用することができます。
5.申請マイページの開設(申請前)
申請は、IT導入補助金2024を申請する事業者とIT導入支援事業者が協力して行います。
IT導入支援事業者が申請マイページへの招待を行います。事業者は基本情報を入力し、申請マイページの開設を完了させます。申請マイページの開設にはgBizIDログインが必要です。
6.交付申請の作成、必要書類の添付(申請前)
申請マイページから必要な情報を入力して、交付申請を作成します。
交付申請に入力する情報は次のようなものです。
- 事業内容
- 財務情報 (従業員数(正社員・契約社員・パート、アルバイト)、資本金など)
- 経営情報 (経営に対する意欲、経営に対する不足、事業全般に対する意見など)
- 導入するITツールに関する情報 (種類、単価、数量、申請額など)
作成した交付申請に、4.で用意した書類を添付して申請の準備が完了します。
IT導入補助金2024の申請は、すべて申請マイページを通した電子申請となります。
7.申請
IT導入支援事業者による必要項目の入力、及び入力情報の相互チェックを経たのち、申請マイページにて賃金情報や賃上げ目標の有無等を入力します。
担当者のスマートフォンでSMS認証を済ませ、申請します。
申請完了後は交付決定日を待ちましょう。
交付決定までにかかる日数は締切によって異なりますが、一か月強ほどで見ておけばよいと思われます。
8.交付決定
審査を通過すれば、交付決定日に交付決定通知が届きます。
交付決定通知を受けた事業者は補助対象となりますが、この時点ではまだ補助金は交付されませんのでご注意ください。
9.ITツールの発注・契約・支払い(交付決定後)
交付決定通知を受けたのち、ITツールの発注・契約・支払いを行い、補助事業を実施します。
交付決定通知が届く前にこのフローに進んでしまうと補助金が支払われなくなりますので、必ず交付決定後に行うようにしてください。
10.事業実績報告(交付決定後)
申請マイページから事業実績報告に必要な情報や補助金を受け取る口座などの情報を入力します。
合わせて、実際にITツールの発注・契約・支払いを行ったことを証明する書類を提出することで事業実績報告が完了します。
ITツールの購入を証明する書類は以下のようなものがあります。
- 請求書
- 支払い証憑(銀行振込、ATM振込、窓口振込、インターネットバンキング振込、クレジットカード払いなど各振込条件に沿って支払いを証明できる書類)
- ソフトウェアの利用確認(実際に利用しているキャプチャ画像など)
- ハードウェアの利用確認(納品書、ハードウェアの写真など)
交付を受けるには、事業実績報告の期限内にこれらの提出を済ませる必要があります。
※現時点ではIT導入補助金2024の「事業実施・実績報告の手引き」が準備中のため、IT導入補助金2023の手引きをもとに作成しています。
実際に実績報告をする際は、かならずIT導入補助金2024版の「事業実施・実績報告の手引きをご参照ください。
11.補助金の交付(交付決定後)
審査を通過後、補助金の交付が確定します。
申請マイページで補助金額を確認することで、補助金が交付されます。
IT導入補助金2024の採択率を上げる2つのポイント
IT導入補助金2024は申請しても必ず交付されるわけではありません。
IT導入補助金2022の採択率は以下の表のようになっています。
2022年度 | 採択率 | 申請件数 | 採択件数 |
---|---|---|---|
通常枠 | 約58% | 24095 | 13959 |
デジタル化基盤導入類型 | 約82% | 45836 | 37639 |
セキュリティ対策推進枠 | 約97% | 297 | 287 |
複数社連携IT導入類型 | 約57% | 7 | 4 |
比較的採択率が高いとされるIT導入補助金ですが、確実に交付を受けるためにも対策はしておきたいものです。
次に、採択率を上げるポイントを2点ご紹介します。
1.申請内容に一貫性を持たせる
審査を通過するためには、ITツールの機能が自社の抱える問題としっかり紐づいていることが重要です。
例えば、本社でのタイムカード打刻というアナログな勤怠管理が従業員の労働時間の長時間化、生産性の低下を招いてしまっている課題には、スマートフォンやタブレットからアクセスできる勤怠管理ソフトを導入することで利便性や生産性が大きく向上します。
反対に、導入予定のITツールが会社の経営状況と合致していないと判断されると、審査を通りにくくなってしまいます。
申請にあたっては、自社の経営課題をしっかりと伝えること、導入するITツールが課題解決のためにいかに効果的かをアピールできるようにつとめましょう。
過去に採択された事業のITツール活用事例を参考にしてみるのもよいでしょう。
2.加点項目を意識する
IT導入補助金2024には加点項目があります。
加点項目の要件を満たすことにより、採択率を上げることができます。
加点項目は18種あります。
「通常枠」「インボイス枠(インボイス対応類型)」「インボイス枠(電子取引類型)」「セキュリティ対策推進枠」には13の加点項目が用意されています。
補助枠ごとに加点項目が異なる点にご注意ください。
「みらデジ経営チェックの実施(通常枠では必須項目)」のような、簡単にクリアできる項目も含まれているので、採択率アップのためにぜひ取り入れてみてください。
加点項目の詳細、補助枠ごとに加点項目については加点対象となる施策をご覧ください。
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IT導入支援事業者として申請手続きの代行、サポートも可能です。ぜひご検討ください。
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