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「業務フロー」とは、業務を行う作業手順、判断の条件や担当者、やり取りなど業務の開始から完了まで一連の流れです。
日々の業務に無駄や非効率などの課題を感じ「業務フローを改善したい」とお考えの方もいるのではないでしょうか。改善に取り組むことで、生産性の向上をはじめ、商品やサービス、顧客対応の品質向上などのメリットを得られます。
この記事では「業務フローの改善」をテーマに、改善の必要性や進める方法、メリットや失敗しないためのポイントを紹介します。記事を参考に、より良い事業運営につなげましょう。
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INDEX
なぜ業務フローの改善が必要なのか?3つの理由
より効率的な業務を実現し、競争力を高める
ますます激しさを増す競争に勝ち抜くためには、品質が高く適切な価格の製品を、タイムリーに供給する必要があります。市場の要求に対応するためには、無駄を省き効率的に業務を進めなければなりません。
この手段として、業務フローの改善が求められています。
無駄な業務を省く、より効率的でシンプルな手順に変えるなどの取り組みは、原価を下げ競争力を高めることにつながります。
コスト削減やリスクの減少を図る
業務フローの不要な手順をカットする、時間がかかる手順を短時間で完了できるよう変更すれば、時間的にも人的にもコストや負担が下がります。製品の価格を引き下げる余裕が生まれ、価格競争力も高まるでしょう。
複雑な手順を簡素に改めれば、ミスが起こるリスクも下がります。
不良品の発生率が下がれば、製造原価も下げられるでしょう。品質の改善も図れます。また、顧客から苦情を受けるリスクや不良品を交換する頻度も下がるため、顧客対応のコストを下げることができます。
トラブルの影響範囲を抑え、原因を究明しやすくする
トラブルの原因究明や復旧に対応しやすくなることも、業務フローを改善する理由の一つに挙げられます。
複雑な業務フローが含まれる業務は、ひとたび問題が起こると「いつ、どこで、なにが」原因となったのか特定しづらくなります。
解決に向けた手順の増加や煩雑化により、復旧に取りかかる時間、復旧完了までの時間ともに長くなるおそれもあります。問題発生時の影響範囲も大きくなるでしょう。
可能な限りシンプルな業務フローに変えることで、これらのリスクを下げられます。
業務フローを改善する4つのメリット
短期間で改善の効果を実感できる
業務フローは、業務ごとに作成されます。
この点は、複数の業務をひとくくりにした「業務プロセス」と異なるポイントです。
業務フローの変更や影響する範囲は、業務プロセスの場合と比べて小規模です。短期間の取り組みで改善され、効果を早く実感しやすいことはメリットの一つに挙げられます。
業務が可視化され属人化を解消できる
業務フローを改善する過程で、現行の業務内容を棚卸しするため、業務全体の可視化と属人化の解消に踏み出せます。
「この作業は、何を目的に行っているか」「どこからどのようなデータを入手し、どの作業にデータを連携するか」など、手順ややり取りが具体的に明らかになるでしょう。
業務を棚卸しした後は、すべての業務が「見える化」され、課題が把握しやすい状態となります。
現状を把握した上で業務フローの改善を始められ、誰でも行える業務フローに変えることで、属人化の解消も実現できます。
業務の品質がアップする
業務フローを棚卸しした結果、「この手順は不要」「この業務はより速く、より正確に行える方法がある」といった課題が見つかるケースも多いでしょう。
こうした課題を改善できれば、業務品質のアップにつながります。作業や生産にかかっていた時間を削減できれば、同じ時間でより多くの業務を行う、より多くの商品やサービスを提供することも可能です。
作業を標準化、単純化することで、ミスが起こりにくい業務フローを実現できることも見逃せないメリットです。より短い期間で納品できるようになるなど、競争力の強化や顧客満足度の向上を実現できるでしょう。
生産性が向上し、コストを削減できる
無駄な作業の削減や効率的な手順に業務フローが変わることで、生産性が向上しコストを削減できます。
人件費、光熱費、設備を稼働させる費用など削減できたコストは、そのまま利益の上昇分となり業績アップに寄与します。
業務フローの改善を進める代表的な方法
業務フローの改善を進める方法は、複数あります。代表的な方法を、以下の表にまとめました。
| 業務フローの改善方法 | 内容や期待できる効果 |
|---|---|
| 無駄な工程、作業の削減 | 不要な工程や作業をなくす。 コストを下げることが可能 |
| 作業手順の簡素化 | 複雑な手順を簡単な手順に変更する。 業務をミスなくスピーディーに進めやすくなる |
| 作業手順の標準化 | 誰でも行える手順に変える。 属人化を解消でき、担当者によるアウトプットのばらつきを防ぎ、品質が安定する。業務の自動化を進めやすくなる |
| ITツールや自動化ツールの活用 | 単純作業や定型的な業務をシステムやSaaSに代替する。 コストやミスの減少、スピードアップを狙う |
| 役割分担や責任範囲の見直し | 担当者、担当部門と責任範囲を明確にすることで、担当者がいない業務をなくす。 業務のスムーズな遂行や連携を後押しする |
業務フローの改善を進める6つのステップ
効果の高い業務フローの改善を成功させる進め方を6つの手順に分けて紹介します。
Step1 現状を把握する
まず、現状の業務フローがどのような内容か、業務の始まりから終わりまでの作業や手順を把握しましょう。以下の項目をチェックしてください。
- どのような業務が行われているか
- 業務の一連の作業工程はなにか
- 業務フローの完了までにかかる工数はどの程度か
- 実施している頻度はどの程度か
- 必要なデータ、出力されるデータ
- 他の業務とのやり取りはあるか(データ連携など)
不明な点は担当している部門や担当者にヒアリングして、実状の把握に努めましょう。
Step2 課題を洗い出し、重要度を設定する
担当する部門の管理職やチームリーダー、担当者などにヒアリングを行い、実務での課題を洗い出しましょう。もしボトルネックとなっている作業や処理、対応があれば、その解消が課題となります。
もっとも、実務に携わる人がすべての課題を認識していないこともあります。以下に挙げるフレームワークを用いて、課題を洗い出す方法もおすすめです。
| フレームワーク | 内容 |
|---|---|
| ロジックツリー | 工程を階層化・細分化して、ツリーの形で書き出す。 業務の全体像を把握したうえで課題を可視化することにより、解決策の検討に役立つ |
| BPMN | 業務フローを図式化する表記方法を定める、ISO/IEC 19510の国際標準 Business Process Model and Notationの略、ビジネス・プロセス・モデリング表記と訳される。 |
| ECRS (イクルス) | 業務を「排除」「統合・分離」「交換」「簡素化」の観点で整理する。不要な作業や重複する手順を削減し、複雑な業務を簡素化できる。 効率の良い業務フローに改めることも可能 Eliminate(排除)、Combine(結合)、Rearrange(交換)、Simplify(簡素化)の頭文字。 |
ピックアップした課題には、重要度を設定して、業務フロー改善の計画を立てやすくしましょう。
効果の大きさと改善の進めやすさを基準に、設定するとよいでしょう。重要度の高い課題から対応を始めることで、業務や業績への影響が大きい項目を優先できます。
業務フローの改善計画の見通しがつき、よりスムーズに高い効果をあげやすくなるでしょう。
Step3 改善の範囲と目標を設定する
業務フローの改善には、期限や予算などの制約があります。
すべての課題を解決するには、時間や費用が足りないケースも多いでしょう。洗い出した課題の重要度をもとに、どこまでの範囲を改善対象に含めるか決めることが必要です。
改善する課題と範囲を選定したら、課題ごとに目標を設定しましょう。改善した後に、効果を客観的に評価するためにも、数値でチェックできる目標(KPI)を設定することをおすすめします。
Step4 改善方法を検討する
選定した業務フローの課題ごとに、具体的な改善方法を検討します。
改善方法は、複数ある場合も多いです。
業務フローに関わる担当者の納得感を得るためにも、現場と情報共有しながら一緒に検討を進め、最適な方法を選びましょう。改善方法を具体的なタスクに分け、担当者や期限、実行する内容を取り決めていきます。
業務フローの課題解決には、ITツールやシステムの導入も選択肢になります。
無料であれば情報システム部門の承認を得ることで、追加費用なく試せるケースも多いでしょう。有料のツールを使う場合は、管理職や経営層の承認が必要です。早めの段階で稟議を諮れるよう準備しましょう。
Step5 改善策を実行する
Step1からStep4までに立案した改善策を実行します。
実行の過程で想定しなかった問題に直面することもよくあります。臨機応変に対応し解決しながら進めましょう。
Step6 効果を検証し、振り返る
業務フローの改善を実施した後は、効果をチェックしましょう。
Step3 改善の範囲と目標を設定するで設定した目標が達成されているかは、必ず検証しておきたい項目の一つです。現場の担当者が改善の効果を実感できているかも確認しましょう。
あわせて、これまでの取り組みを振り返ることも重要です。
結果の良し悪しに関わらず、良かった項目と改善すべき項目を出し合いましょう。
継続的に改善に取り組む業務フローは、改善策の進め方をブラッシュアップすることでより良い効果が期待できます。成功した場合は油断しがちですが、しっかり振り返りを行いましょう。
業務フローの改善の効果を上げる5つのポイント
①簡単な対応で高い効果を上げられる項目を優先する
改善すべき課題が複数になる業務フローは、一度にすべて取り組むのではなく、コストパフォーマンスの高い項目から始めることをおすすめします。
簡単な対応で高い効果を上げられることから優先して取り組むとよいでしょう。
短時間で、あるいは少ない工数で改善できることを最初に実行すれば、現場の担当者が業務フローの改善効果を実感しやすく、今後の改善活動への支持や協力も得やすくなるでしょう。
業務フローを一度にまとめて改善する方法は、おすすめできません。
トラブルが起きた際の手戻りが大きくなり、原因究明にも時間を要してしまうためです。「元の業務フローの方が良かった」と思われては、改善の取り組みが困難になってしまいます。
②マニュアルは完璧でないことを意識する
業務フローの改善は、マニュアルも改善の対象になります。
作成した当時は完成度の高いマニュアルであったとしても、時代や技術の変化によって無駄になっていたり、リスクのある作業になっている場合があります。
業務フローの改善にあわせてマニュアルも見直し、適切な内容に改めましょう。
③現実的な目標と改善策を立てる
「業務フローを改善するなら、ベストを目指したい」と思う方は多いでしょう。
理想の業務を目指す姿勢は、社内の手本となるべきものですが、自身の理想にこだわり過ぎてしまうと不都合が生じかねません。
- 現状とのギャップが広がり、改善への道のりが長くなる
- 早期に効果が得られず、現場のモチベーションが下がる
- 困難な取り組みが続き、効果が出る前に頓挫する
最善の取り組みも、途中で止まってしまっては改善の効果も実感も得られません。
改善の取り組みを完遂させることを第一に考え、現実的な目標と改善策を立てることをおすすめします。
④PDCAサイクルを回し、継続的に改善を行う
多くのケースにおいて、業務フローの改善は1回で完結しません。
実際に業務フローの改善に着手すると、計画段階では想定していなかった事態に直面し、追加の対応が必要になることも少なくありません。大規模な改善では、はじめに部署や業務を限定した改善を行ってから、全社へ展開する場合もあります。
業務フローの改善はPDCAサイクルを回しながら、継続的な改善を繰り返すことで、より生産性が高く効率的な業務になり、目標の達成に近づいていきます。
⑤前工程や後工程との連携も考慮する
業務フローの改善には、前工程や後工程とのスムーズな連携も欠かせません。
- 前の工程から受け取るデータ
- 後の工程に対して連携するデータ
上記を考慮した業務フローの改善で、円滑でスピーディーな業務を実現できます。「作業が進めやすくなって助かる」といった評価を得られるかもしれません。
業務フローの改善は一度で行わず、段階的に進めよう
業務フローの改善は、解決すべき課題が多い場合でも一気に改善することを目指さず、簡単に解決できることから順に進めるとよいでしょう。
小さな成功を担当者や経営陣に見せることで、改善への支持や協力を得やすくなり、他の業務でもより良い業務フローを作りやすくなります。
業務フローの改善に携わると、現状の課題が想像以上に多い、課題の根が深い事実に直面するかもしれません。
そうした中でも事実を受け入れ、課題のクリアに向けて現場とともに一歩ずつ進めていくことが重要です。小さな改善を積み重ね、理想の業務に近づけていきましょう。
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