- 業務量が特定の担当者にかたよりボトルネックになる
- 異動や退職、休職で引継ぎ、教育が難しい
- 製品、サービスの品質がバラバラ
- 顧客の満足度や信用の低下
特定業務の属人化が進むと、上記のようなリスクが常態化する原因となります。
しかし、実際に属人化を解消するには課題も多く、頓挫してしまうケースも少なくありません。
また、どのような方法で業務改善を進めれば良いのかわからず、放置している企業、部署の担当者様も多いのではないでしょうか。
この記事では、属人化問題を解消する具体的な方法や失敗してしまう原因、属人化解消の成功に必要なポイントや、役立つITツールの使い方などを解説します。
業務を標準化し、安定した製品やサービスで顧客の信頼を高め、利益向上につなげたい担当者様はぜひご一読ください。
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属人化とは?
特定の業務プロセスが特定の担当者に過度に依存してしまうことを「属人化」と呼びます。
「この件は〇〇さんに聞いてみないと分からない」
「このプロジェクトは○○さんが休んでいると進められない」
このような属人化の典型的なデメリットが原因となって業務が停滞したり、情報共有ができずトラブルに発展した経験をお持ちの方は少なくないのではないでしょうか。
業務の属人化は、他にもさまざまなリスクがあり、労働環境や顧客との信頼関係に望ましくない影響を与えます。
属人化のデメリットについて属人化とは?メリットとデメリット、退職や転職のリスクとなる原因を解説で詳しくお伝えしています。
これからの時代を強く、長く生き残る事業に成長していくには、属人化された業務を標準化し、すべての担当者ができる業務フローやデータ管理の改善策に取り組むことが重要です。
属人化の解消に失敗する3つの原因
①知識やスキルの共有が難しい
特定の業務に関する知識やノウハウ、技術を特定の担当者のみが持っていると、その担当者の業務量やスケジュールに業務全体の進行が左右されます。
属人化された業務は、引き継ぐ際に言語化が難しく、共有や教育が難航しやすいため、特定の業務が「共有できないもの」と思い込んでいることもあります。
また、「職場内での地位を失いたくない」などの思惑から担当者が業務を独占して積極的に共有しようとせず、標準化が難しくなっていることも珍しくありません。
長期にわたってこうした環境が固定されていると、属人化から脱却は至難の業といえます。
②ソフト面の対策を軽視している
属人化解消に向けた対策は、大まかにハード面とソフト面に分けられます。
ハード面に分類されるのは、業務の標準化や情報共有を実現できるクラウドサービスやITツールです。
ソフト面には、共有をうながす企業文化や教育体制などが挙げられます。
標準化に行き詰まる場合、「対策がハード面に集中して、ソフト面がなおざりなっている」ことが原因の1つに考えられます。
業務管理システムや情報共有ツールを導入して「属人化対策は万全」と考えていたのに、
- 扱いづらく定着しない
- 運用ルールが無い
- マニュアルが無い
- 部署内の意識改革ができていない
など、導入後や引き継ぎの段階でソフト面での対策不足が表面化するケースは、属人化脱却の典型的な失敗例です。
③リソース不足
属人化の解消には、マニュアル作成や教育体制の構築などが必要になります。
当然、時間も労力も求められるプロジェクトになりますが、日々の業務をこなしながら属人化解消対策にリソースを配分するのは、多くの企業にとって容易ではありません。
加えて、属人化の弊害は短期的には大きな問題として認識されづらいこともあり、平時は緊急性の高い業務が優先されがちです。
その結果、標準化のための対応は後回しになり、引き継ぎや共有が必要となった時に準備が間に合わない例が少なくないのです。
属人化を解消する具体的な方法
属人化を解消するには、ひとつひとつ、段階を踏んで問題を解決する必要があります。
属人化から標準化への具体的な流れを4段階に分けて解説します。
Step1 属人化の状況を把握する
まずは属人化されている業務を適切に分析、把握します。
ノウハウや情報、技術の内容が不透明な業務に関して、実際の作業量や要求されるスキル、リードタイムなどを数値化、言語化して客観的な視点から改善を進められるデータを集めて標準化できる業務、できない業務を整理することが、属人化脱却の第一歩です。
Step2 ワークフローを見直す
ブラックボックスになっていた業務の実態を把握できれば、
- どの作業や工程がボトルネックとなっているか
- 無駄な工程がないか
- デジタル化による改善は可能か
など、標準化に必要な情報が明確になります。
Step1で得た知見をもとに、必要のないワークフローの削除、業務管理や情報共有ができるシステムの導入、標準化の社内ルール設定を行い、業務が属人化しづらい環境を整えていきます。
Step3 マニュアルを作成する
誰がやっても同じ成果をだせる業務に改善し、再現性の高いワークフローを担当者みんなが実行できるためには、マニュアルの作成が欠かせません。
マニュアルは専門用語や難しい言い回し、曖昧な表現をなるべく避け、スタッフの習熟度を問わず理解しやすい内容になるようつとめましょう。
フローチャートや図解、動画などでワークフローを視覚的な理解もうながすようにできれば理想的です。
また、マニュアルは定期的なアップデートが前提となります。
クラウドベースや共有可能なデジタルファイルなど、更新しやすいデータ形式を採用しましょう。
Step4 対策が定着する環境づくり
属人化しないよう対策しても、しばらくすると再び無駄なワークフローや不透明な工程が発生する可能性があります。
対策したワークフローをモニタリングし、問題が見つかればPDCAのサイクルをまわし続けることが、標準化の効果を高め、属人化しない環境の維持に役立ちます。
属人化解消を成功させる1つのポイント
多くの経営者や担当者は、属人化が原因となっている非効率さやリスクを実感しています。しかし、属人化からの脱却はスムーズに進まず、後回しになってしまっているのが実情です。
なぜ属人化の解消はうまくいかないのでしょうか。
ボトルネックを特定して、標準化を成功させる重要なポイントは「優先順位」です。
属人化解消を優先すべき業務とは?
先述のとおり、属人化対策は業務の実状を把握することから始まります。
リソース不足でも対策を進められるよう、step1で改善すべき業務に優先順位をつけましょう。
例えば下記のような業務は優先順位が高いと判断できるでしょう。
- 担当者によって品質や工程が異なる業務
- 専門性が高く、担当者の能力に過度に依存している業務
- ITツールで比較的簡単に属人化を解消できる業務
1.と2.は、現在は利益を生んでいたとしても退職や休職で業務が止まったり、品質が低下する可能性が高いため、早急に対処する必要があります。
教育や引継ぎが難しい業務は、業務プロセスを共有する仕組みを構築し、ナレッジが蓄積するツールを導入したり、ルールやマニュアルを作りましょう。
3.のITツールでの属人化解消は効果が得やすく、優先順位を高く設定する価値があります。
例えば、属人化している在庫管理業務が3.に分類されます。
「営業担当者が最新の在庫量が確認できず、受注チャンスを逃してしまった」。
こういった問題は、在庫情報の共有がデジタル化されず、特定の担当者やロケーションのみが在庫管理を行っていると起こりやすいです。
在庫管理業務の属人化解消には、複数の拠点や担当者がいつでもどこからでも最新の在庫データを正確に把握できるクラウド在庫管理システムや販売管理システムが適しています。
属人化の解消に役立つITツール
マニュアル作成、ナレッジ管理
時間と労力のかかるマニュアル作成は、ITツールを使って効率化できます。
「はたらきかたマニュアル」や「Shouin+」などマニュアル作成ツールは、テンプレートから高品質なマニュアルを誰でも簡単に作ることができます。
業務マニュアル作成機能が優秀なツール、動画マニュアルを作成できるツールなど、さまざまなマニュアル作成ツールがあります。属人化を解消したい業務に合ったサービスを導入するようにしましょう。
「ナレカン」などはナレッジの共有と管理に特化したマニュアル作成ツールです。
社内業務のフィードバックや質問への回答を一元管理できるため、マニュアルが拾いきれない細かな工程の確認や、知りたい情報へのスピーディーなアクセスを支援します。
専門性の高い業務のナレッジの蓄積にこうしたツールが重宝するでしょう。
情報共有しやすい評価体制とシステムの活用
属人化対策の社内への周知はもちろんのこと、標準化への貢献を適切に評価できる人事制度を整え、積極的に情報共有を行いたくなる動機をつくり、誰でもできる業務は標準化するのが当たり前になるカルチャーを育てていくことが大切です。
システムを通した情報共有は担当者にとって心理的ハードルが低く、おすすめできます。
例えば、上司に口頭やメールで逐一報告するのではなく、クラウドサービスの業務管理機能でデータや進捗を誰でも確認できるようにすれば、報告のためだけに生じていた作業を軽減して、心理的な抵抗もなくスムーズに情報共有できます。
クラウドサービスを利用した情報共有はアナログな手法に比べて共有できるスピードが速く、インターネットがあれば、どこからでもアクセスできる利点もあります。
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