システム連携はなぜ重要?メリットや代表的な方式、失敗しない5つのポイント

システム連携はなぜ重要?メリットや代表的な方式、失敗しない5つのポイント

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事業運営において、システムはいまや迅速な経営判断や顧客対応、商品の送付やサービスの提供に欠かせないものとなっています。これらをスムーズに進めるためには、複数のシステムを連携させる「システム連携」が重要です。

販売管理システムとCRM(顧客関係管理)システムや会計システムとの連携は、代表的な例に挙げられます。

 

この記事ではシステム連携について、詳しく解説します。

「なぜ自社でシステム連携が必要なのか?」

「サイロ化(データやシステムが部署ごとに独立して運用され、社内で共有されていない状態)は、なぜ好ましくないのか?」

という疑問をお持ちの担当者様、これからシステム連携に取り組みたい企業の担当者様は、ぜひお読みください。

 

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システム連携とはなにか?

システム連携は異なるシステム間で、データや処理、アプリケーションを連携することを指します。

 

企業では、さまざまなシステムを活用しています。

システム連携は異なるシステム間で、データや処理、アプリケーションを連携することを指します。

 

システム連携により他のシステムに格納されているデータを活用でき、業務を円滑に進めることが可能です。業務効率化や業績のアップ、より適切な施策を打つことにつながるでしょう。

 

なぜシステム連携が重要なのか?

IT化の進展に伴い、さまざまな業務でシステムが導入されています。

なかには、複数のシステムを活用して処理する業務もあるでしょう。正しく処理を完了し正確な情報を提供するうえで、システム連携は重要です。

 

加えて企業が令和の時代に勝ち抜くためには、さまざまな情報をもとにスピーディーな判断を行うことが求められます。この実現には業務ごとに分かれたシステムの垣根を越えて、必要なデータを入手しなければなりません。

令和の時代ではシステムのサイロ化ではなく、システム連携が求められています。

 

近年ではさまざまな処理の入り口を1つの画面にまとめたポータルサイトや、他のシステムへの遷移をシームレスに行う手法も求められています。余分な操作を減らし、利用者の手間やミスを減らす観点でも、システム連携は役立ちます。

 

システム連携は2種類に分かれる

システム連携は実施するタイミングにより、以下の2種類に分かれます。どちらを選ぶかは、システムに求める要件によって決まります。

 

リアルタイム処理常時データを連携する
バッチ処理曜日や時刻を決めてデータを連携する

 

システム連携が企業にもたらす3つのメリット

システム連携は、企業にさまざまなメリットをもたらします。ここでは主な3つのメリットについて、詳しく確認していきましょう。

 

①システムごとに重複してデータを入力する作業を省ける

同じデータをシステムごとに何度も入力せずに済むことは、システム連携がもたらす代表的なメリットです。システム連携により、入力を一度行えば関連するシステムにデータが連携されるためです。

 

このメリットは、さらに2つの項目に分かれます。

 

①-1 入力に費やしていた工数を削減できる

システムへのデータ入力を一度で済ませることができれば、入力に費やす工数を削減できます。

 

例えば、同じデータを3回入力する作業を1回にまとめれば、工数は3分の1になります。またインポート機能を使い、まとまった量のデータをシステムに取り込ませている場合は、システムごとにデータを用意する手間が省けます。

 

入力作業の軽減により、浮いた時間を他の作業に割り当てることが可能です。もし複数回のデータ入力が残業の原因となっている場合は、残業時間と残業代の削減も見込めます。

 

①-2 入力ミスをなくせるため、情報の信頼性が向上する

データの入力は文字数や件数が多くなるほど、入力の誤りなど何らかのミスを起こすリスクが上がります。人手で何度も入力する手法を選ぶ限り、ヒューマンエラーを完全に防ぐことは困難です。

 

システム連携によりデータ入力そのものの文字数や件数を減らすことで、データにミスが含まれるリスクを減らすことが可能です。情報の信頼性も向上するでしょう。

 

②部署を越えて、最新かつ正しい情報をすばやく確認できる

社内に散らばるさまざまなデータを集められることも、システム連携のメリットに挙げられます。

 

システム連携を行えば、欲しいデータをいちいち担当部署に依頼する手間はいりません。部署の垣根を越えて、最新かつ正しい情報をすばやく確認できます。

 

このメリットは、経営判断にも役立ちます。

さまざまな部署に必要な情報の提出を求める代わりに、手元のパソコンやスマートフォンで必要なデータをチェックできるためです。事業環境の変化にすばやく対処できるでしょう。

 

③クラウドサービスを利用して、システムにかかるコストを下げられる

システムの運用中には、他のシステムで出力される情報を要する場合もあります。

 

この対応も、システム連携で可能です。わざわざ連携のためのシステムをつくる必要はありません。

 

多くのクラウドサービスは、システム連携に対応しています。

一つ一つのクラウドサービスは専門分野に特化していますが、システム連携機能を用いることで、業務で扱うさまざまなシステムをつなげることが可能です。

 

クラウドサービスとシステム連携の活用により、システムにかかるコストを下げながら品質の高いサービスを受けられます。

 

システム連携にはデメリットもある

メリットの多いシステム連携ですが、次のようなデメリットもあります。

 

  • トラブルが発生した際の影響が大きく、調査も複雑になりやすい
  • メンテナンスなどでシステムを止められるタイミングが限られる
  • システムを止める際は、影響範囲の調査や関係者への周知徹底が必要

 

システム連携を行う際には、あらかじめ上記に挙げたデメリットの解決方法を検討するとよいでしょう。

 

システム連携の代表的な方式

システム連携は、さまざまな方法で実現できます。主な方式8種類を、以下の表にまとめました。目的に合致し、システムが対応する方法を選んでください。

 

システム連携の方式内容
APIAPIを用いて、Webアプリケーションどうしを連携する。N対1での、またリアルタイムなデータ連携が可能。連携先のシステムの内部構造を知らなくても、必要な情報を引き出せる
CSVテキストファイル(CSVファイル)を使ってデータを連携する。バッチ処理に適する。CSVファイルは、Excelやテキストエディタで閲覧・加工できる
データベースシステムが共通で使うデータベースを介して、リアルタイムにデータを連携する。オンプレミスのシステムでは選択肢の一つとなる
EAI「企業内アプリケーション統合ツール」の略。他のシステムにデータを送る、データの形式を変換するなど、異なるアプリケーションをシームレスに連携できる。リアルタイム処理に適する
ETLシステムが使うデータベースからデータを抽出し、データを変換する。変換後のデータは、他のシステムへのロードに使う。大量データのバッチ処理に適する
ファイル転送システムで出力したデータを、連携先のサーバーに転送して取り込む。バッチ処理に適する
メッセージキューメッセージキューを用いてデータをやり取りする。非同期処理やスループットが求められるケースに向く
クラウドストレージGoogleドライブやOneDriveなど、クラウドストレージに格納されたデータを、複数のシステムで利用するケースに向く

 

 

システム連携を行う際に押さえておきたい5つのポイント

貴社がシステム連携のメリットを享受するためには、ぜひ押さえておきたい5つのポイントがあります。それぞれのポイントを確認し、貴社にとってベストなシステム連携の実現につなげましょう。

 

①双方のシステムが対応する方式を選んで連携する

システム連携を行う際には、あらかじめ双方のシステムがどの連携方式に対応しているか確認しておきましょう。

例えば「システムAはCSVでの連携に対応するが、システムBは非対応」という場合、CSVを用いたシステム連携は行えません。

 

システムをスクラッチで開発する場合は、システム連携も要件に含めましょう。

事前に相手となるシステムの仕様を確認のうえ、システム連携をどうすべきか決定してください。本稼働後にシステム連携ができないことが判明すると、修正に費用も時間もかかります。開発したシステムの信頼性も下がってしまうでしょう。

 

②連携する範囲を細部まで詰めておく

本稼働後、「連携されているはずだったのに、データが連携されていない」ということは、代表的なトラブルの例です。

 

このような事態は、データの不一致や請求金額の誤りなど、重大なトラブルに直結します。設計の段階で業務の仕様を踏まえて、データの連携範囲を細部まで詰めておきましょう。

 

③常に連携が必要か、また連携する時間や曜日を確認する

データ連携を業務に役立てるためには、連携のタイミングも重要です。以下の項目をチェックしてください。

 

  • 常時(リアルタイム処理)、または要求に応じていつでも連携できる状態が必要か
  • バッチ処理で良い場合は、連携する時間や曜日

 

リアルタイムでの連携を選ぶ場合、どちらかのシステムに停止時間帯や停止する曜日がある場合は注意が必要です。

「データを参照したが、データが見つかりません」という状態は不具合の原因となりますので、事前に対策を済ませておきましょう。

 

一方でバッチ処理を選ぶ場合は、タイムラグによるデータの不整合が生じないか確認が必要です。

 

④イレギュラーな事態が発生した場合の対応を決めておく

システムを使い続けていると、ときにトラブルに見舞われる、イレギュラーな運用が求められるといった事態に遭遇するケースがあります。

 

事前に発生しうる事態と発生頻度をチェックしたうえで、対応方法を決めておくとよいでしょう。

どのような事態が起こり得るか、どのように対処するか想定しておくことで、トラブルにも迅速・適切に対応できます。

 

⑤万全なセキュリティのもとで運用する

システム連携には、セキュリティの確保も重要です。以下の点を考慮して、セキュリティを確保してください。

 

  • 連携対象のシステム、およびシステムに関わる従業員は、システムやファイルにアクセスできること
  • 連携対象外のシステムや部外者は、システムやファイルにアクセスできないこと

 

一例として、CSVによる連携を考えてみましょう。

 

CSVファイルはテキストファイルであり、メモ帳などのテキストエディタを使って閲覧できます。誰でも閲覧できるフォルダやディレクトリに置くと、簡単に情報が漏えいすることに注意しなければなりません。

 

ファイルやフォルダ、ディレクトリに適切な権限を設定することで、リスクを下げることが可能です。

 

現状を把握したうえで、貴社に適したシステム連携の選択を

システム連携は適した方法を選ぶことで、従業員の負荷軽減やより良い意思決定といったメリットを得られます。

 

システム連携の目的やシステム要件などを踏まえて、適切な方法を選びましょう。まずはシステムの現状を把握して課題をリストアップし、実現したい未来を可視化することから始めてください。

 

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このほかAPI連携やExcel連携など、会計ソフトなど他システムのインポート形式に合わせて、DEXTREでエクスポートテンプレートを作成し出力することも可能です。

 

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  • API、Excelで既存システムや外部サービスと連携
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